ドラマ・クロカイブ

AllAboutドラマガイドが書ききれなかったことをつづります。

朝ドラは時計代わりだけでなくカレンダー代わりでもあった

近年の朝ドラで合格点とされるのが世帯視聴率20%。『エール』まではこの線を越えていましたが、『おちょやん』は日別の最高視聴率で到達することはなく、『おかえりモネ』も最初から苦しくなってきました。
このことに関して原因から「内容が良いからいいんだ」までいろいろなことがいわれています。

news.yahoo.co.jp

誰もいわない原因を書きます。『エール』途中の放送休止により放送期間がずれてしまったことが大きいんではないかと。

春・秋の改編期からずれることで番宣が十分にできないという懸念は事前にありました。それもさることながら、『おちょやん』を見ていて気が付いた。「現在、全体の何割進行しているかわからない」という違和感がかなり大きいことに。

これまでは4~9月/10~3月の放送期間だから、感覚としていつもわかりました。放送期間がずれてしまうと「今日は第何話で、大阪制作だからいつもは25週だけど、『エール』と同じ2週減とすれば全115話だから」と計算しないとわからなくない。

そうすると先の見通しをつけながら見るのが難しくなりました。。それまでは仕事で一人前に、結婚、出産などヒロインのライフイベントがいつおこるかだいたいわかりました。一例として『なつぞら』についてのブログで

dramakuro.hatenablog.jp

「『神をつかんだ少年クリフ』を制作しているあたりで(7/末ごろ)「このペースで行くと最後に制作するのは『ハイジ』がモデルで、牧場で育った奥原なつを重ね合わせた作品」と予想し、実際『大草原の少女ソラ』が最後の作品でした。これは朝ドラを見慣れた人ならだいたい予想できたんではないかと思います。


昔から朝ドラは「時計代わり」といわれていましたが、「カレンダー代わり」でもあったようです。これがずれたことによる違和感は意外に大きかったのではないかと。
『エール』は放送休止までが当初予定26週の半分の13週。再開後は2週短縮されて11週とだいたい半分だったので、まだ見通しがつきました。

ということで、4~9月/10~3月の放送期間に早く戻すことが望まれます。そのための手段として、『エール』と『おちょやん』でそれぞれ例年の2週・10回減にしています。このペースで行くと、もとに戻るのは来年秋。

それまで待たなくてはいけないのか?というと、必ずしもそうじゃない。次回作『カムカムエブリバディ』が三人ヒロインによる三世代のドラマというのが効いてきます。

www.nhk.or.jp

『おかえりモネ』も2週減の24週放送だとして、予想される『カムカムエブリバディ』放送開始日は11月1日。三人ヒロインだから一人あたりのパートは推定2ヶ月弱。そうすると年内は最初の上白石萌音主演パートで、年末年始期間に番宣して1月からリスタートできます。そのあとも1~2月深津絵里、3~4月川栄李奈と主演が変わることで切れ目ができてわかりやすい。

ここまで読んでの三世代ヒロインなのか、たまたまなのかはわかりませんが、うまくまわるといいんですけどね。