ドラマ・クロカイブ

AllAboutドラマガイドが書ききれなかったことをつづります。

タイトルコールのように出てくる『ちむどんどん』に対して劇中に出てきたことはあったっけ『ちゅらさん』

『ちむどんどん』に対する問題点指摘の中で、なるほど、と感心したのは、「ちむどんどんする!」などとタイトルコールのようにヒロインがやたらと叫んだ朝ドラは他にない、というものでした。

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確かになさそう。これまでヒロインがタイトルを言っていたのを思い出すと『ごちそうさん』か『だんだん』(ありがとうの意)が多そう。『おはようさん』もだけど、映像がほとんど残ってないのでどれだけ多いか確認できません。この挨拶・感謝系は多くても、日常会話の中でさりげなく出てくるので『ちむどんどん』のようには目立ちません。

『ちむどんどん』をヒロインの目標と捉えると、『ほんまもん』も「ほんまもんの料理をつくる」「ほんまもんの料理人になる」とそこそこ使われていました。『甘辛しゃん』も酒造りの目標として同様。味覚系は全体に多いけど『ちむどんどん』ほどではありません。


なぜ、他は少ないのか。一番最初に考えられる理由は、朝ドラのタイトルはヒロインの名前、愛称が使われることが多いから。「一人称が自分の名前」系女子がヒロインにならない限り、自分でやたらと言うことはないでしょう。

 

ここで「ホントに名前・愛称タイトルが多いのか」について検証してみました。今のところタイトルが確定している109作目『ブギウギ』まででカウントしてます。

まず「名前そのもの」のタイトル。『ひらり』に始まり『まれ』まで12作。
続いて「名前ベースの愛称」『おはなはん』から『おちょやん』まで8作。
「名前+α」が『繭子ひとり』から13作。この中には『なつぞら』『舞いあがれ』のようにダブルミーニング的に名前を織り込んでいるのも含みます。
「名前ベースの愛称+α」は『純ちゃんの応援歌』など4作。


ここまであわせて37作、34%で約3分の1。やはり多い。

あと「名前ベースではない愛称」というのも考えましたが、なかなかカウントが難しい。
ごちそうさん』は戦時中に子どもたちを中心にヒロインが食べ物をふるまって、そういうニックネームになりましたが、『ちゅらさん』『あまちゃん』は劇中で一回でもそう呼ばれたっけ?『はいからさん』『やんちゃくれ』はどうだった?と、判断がつかないのでやめておきます。

第156回 命(ぬち)どぅ宝(最終回)

 

ちなみに名前そのものタイトルが最も多い時期は2002年から2004年までの3年間。『さくら』『まんてん』『こころ』、『てるてる家族』を跳ばして『天花』『わかば』の6分の5作品。戦後スタートの『てるてる』を除いて、みんな現代ものだし、いわゆる「自分探しもの」全盛期と重なっているのは興味深いところです。