ドラマ・クロカイブ

AllAboutドラマガイドが書ききれなかったことをつづります。

ドラマを制作して出世できるか

ちょっと前になりますが10月4日の『徹子の部屋』ゲストは藤田弓子。この中で朝ドラ『マー姉ちゃん』のキャスト・スタッフが集まる会がまだ続いているといっていました。問題はその幹事で当時はAD、現在はNHKのえらい人「社長クラス」になっている、ということです。


NHKでドラマをつくっていて、現在出世しているというと木田幸紀放送総局長。会長・副会長に次ぐNHKのナンバー3。一般の大企業でいうと会長がいての社長・COO(最高執行責任者)ぐらいでしょう。ドラマ制作者としては大河『独眼竜政宗』の演出の一人だったし、『毛利元就』で制作統括。
ただWikipediaで経歴を見ると1977年入局で旭川放送局に。ドラマ部になったのは1982年。『マー姉ちゃん』は1979年なのでちょっとあわない。籍は旭川のままで応援で担当したということもあるかもしれませんが。

 

昔からテレビドラマを見ていながら考えていることに「テレビ局員がドラマを制作して出世できるのか?」があって、その観点から見ると木田幸紀放送総局長、「三大出世した人」の一人です。

三大出世した人、一人目はTBS元常務の鴨下信一。『岸辺のアルバム』『ふぞろいの林檎たち』など名作を演出し「ドラマのTBS」の看板的存在。常務になったのが、おりしも「TBSビデオ問題」の頃だったため、国会に参考人としてたびたび引っ張り出されたあげく社長とともに責任をとって退任。現在も白石加代子「百物語」の構成・演出を手がけるなど83歳でまだ現役です。

もう一人はフジテレビの前社長の亀山千広。代表作はもちろん『踊る大捜査線』。映画事業局長として成果を出したことで社長に。しかし低迷するフジテレビの立て直しができなかっため退任し、BSフジ社長にスライド。そのためか映画公開20周年記念で『踊る大捜査線』世界の中にある『警視庁捜査資料室(仮)』(甲本雅裕演じる緒方薫が警部に昇進して上司になってる)がBSフジで10月から始まりました。

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亀山社長が誕生したところで「ドラマを制作して出世できるのか?」という疑問の答えが出ました。ドラマだけでは社長にはなれない、映画などで直接的に利益を出さなくてはいけないのだと。