朝ドラ記念作は大ヒットした『おしん』の方が例外
『まんぷく』が調子いいと連続テレビ小説100作記念作である次回作『なつぞら』の方が視聴率が悪かったらどうする、という記事。
心配なようなので過去の記念作の前作との視聴率差を調べてみました。「記念作」の調査ソースはWikipediaで「記念」と書いてある作品。
年 | タイトル | 記念 | 視聴率差 |
---|---|---|---|
1983 | おしん | NHKテレビ放送開始30周年 | +19.8 |
1990前 | 凛凛と | 放送開始65周年 | -1.0 |
1991 | 君の名は | NHK連続テレビ小説30周年 | -6.9 |
94〜95 | 春よ、来い | NHK放送開始70周年 | -1.2 |
2006前 | 純情きらり | NHK放送開始80周年 | -2.9 |
2009前 | つばさ | NHKFM放送40周年 | -1.0 |
2011前 | おひさま | -1.0 |
『おひさま』だけ「『娘と私』放送開始から数えて50周年となるのを記念する作品として位置付けられた」と奥歯にものがはさまったようなことが書いてあります。おそらく放送前は「50周年記念作」といっていたんだけど、開始直前に東日本大震災があったため「記念」を引っ込めたんでしょうね。
並べたらわかるように朝ドラのみならずドラマ史上最大のヒット作『おしん』を例外として、軒並み前作より視聴率を落としています。特に『君の名は』がひどい。それとヒロイン交代騒動があった『春よ、来い』。1975年に放送期間が一年から半年になったあとに、スペシャルで一年間放送されたのは『おしん』『春よ、来い』『君の名は』の三作ですが、落差がひどくて黒歴史レベル。
『君の名は』は真偽は定かではありませんが、NHK当時の会長が「昔の『君の名は』みたいなのをつくったら」といったからホントにそうしたんだ、という噂があります。「記念作」だとそういう上からの意見が強くて、現場が自由に作れなくなってしまうのが低迷の原因ではないかと。
ということで、『なつぞら』関係者のみなさまには「前例がこれだから気楽にいこう」。視聴者のみなさまには「大きな期待を持つな」といいたいと思います。