ドラマ・クロカイブ

AllAboutドラマガイドが書ききれなかったことをつづります。

田中圭がブレイクしたのは小出恵介が休業したからじゃない

明石家さんま企画・プロデュースでジミー大西の半生を描くNetflixオリジナル連ドラ『immy ~アホみたいなホンマの話~』。明石家さんま役で出演予定だった小出恵介の不祥事により制作が遅れていましたが、玉山鉄二で撮り直し、めでたく配信開始されました。
玉山鉄二は代役なのかと思ったら、そもそも小出恵介より前に玉山鉄二にオファーしたけど断っていた。しかしあんなことになって「俺の責任だ」と代役を申し出た、というめずらしい事例です。

小出恵介とポジションとか雰囲気が似ているとよくいわれていたのが田中圭。ふつうの30前後のいい人イメージで小出恵介の方がやや二枚目よりか。
求められる役柄が似ているのは朝ドラ『おひさま』と一年後の『梅ちゃん先生』を見るとわかります。どちらもヒロインの兄で戦時下の医学生役。『おひさま』須藤春樹(田中圭)は軍医として出征し戦死。『梅ちゃん先生』下村竹夫(小出恵介)は敗戦により医者になることに疑問を感じ家出。田中圭小出恵介を逆にしても違和感はないと思います。

小出恵介が芸能活動を休止して、田中圭の仕事が増えたからということではないでしょうが(それ以前からドラマ出演は十分多い)、『おっさんずラブ』主演で田中圭がブレイク。7月からも『健康的で文化的な最低限度の生活』に上司役で出演し好調をキープしています。

そんな田中圭、ブレイク前の作品でおすすめなのが『ノーコン・キッド〜ぼくらのゲーム史〜』。2013年、ファミコン発売から30周年の年の制作で主人公たちの人生とゼビウス、マリオ、ドラクエバーチャファイター2など大ヒットしたゲームをリンクして描くという趣向。

主人公・渡辺礼治(田中圭)は家業がゲーセンの普通の男。ヒロイン・高野文美(波瑠)はサブカル女(役名はたぶん高野文子から)で女性雑誌編集者に。木戸明信(浜野謙太)は伝説のゲーマーからプログラミング会社社長に。
普通力を存分に活かした田中圭、『あさが来た』でブレイクする二年前でまだクールキャラだった波瑠、いかにもオタクな浜野謙太とそれぞれの持ち味を発揮。さらに三人とも15〜45歳まで演じてそんなに違和感がないところがみもの。

個人的にはゲームはほとんどしない(画面はテレビドラマを見るためにあると思っているから)のですが、それでも楽しめる作品です。

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