ドラマ・クロカイブ

AllAboutドラマガイドが書ききれなかったことをつづります。

芦屋といってもいろいろ

谷崎潤一郎原作の『平成細雪』。大阪の商家の没落過程を、戦前からバブル崩壊以降の平成に移し替えています。『東京タワー』などの源孝志の演出、BSプレミアムでドラマや『京都人の密かな愉しみ』もつくっているので、その路線でしょうか。

www4.nhk.or.jp

全体に悪くはないけど、長女・鶴子が中山美穂というキャスティングがやや不満。現時点で多くの人のイメージは鈴木京香でしょう。ただ、2017年秋の収録だと『わろてんか』の姑役と重なるのかどうなのか。斉藤由貴もいいけど、現時点では使いにくい。
中山美穂と同じブランクの長かった昔の人気女優路線で山口智子なんてどうでしょうかね。実家が廃業した老舗旅館というイメージを背負って。

分家が芦屋にあり四女・妙子(中村ゆり)の工房が西宮の夙川に。個人的にあの辺りは土地勘があるので、風景を見るだけで十分に楽しめます。

芦屋といえば金持ちというイメージですが、田園調布や麻布とかは街なのに対して芦屋は人口10万弱の市。本当に金持ちなのは六麓荘など町名を限定しないといけません。ちなみに貴乃花部屋の新三役・貴景勝は芦屋出身です。

六麓荘で有名なのは金持ち条例とか豪邸条例とか呼ばれる建築条例。敷地面積400平米以上でなければ建てられません。
こういう条例がないとどうなるかというのを描いたのが湊かなえ原作、鈴木京香主演の『夜行観覧車』。高級住宅地に元お屋敷の土地を分割して安くしたところに引っ越した家族がとんでもない目にあうのが描かれました。豪邸条例、必要です。

www.tbs.co.jp

そしてもう一つ芦屋を舞台にしたドラマがありました。BSジャパン『最後の晩ごはん』。芸能界を追われた主人公(中村優一)が故郷に帰って「ばんめし屋」を手伝うことなり、そこに集まる幽霊を成仏させる料理を探すというもの。
帰ってくるのが阪神芦屋駅でばんめし屋はその北、税務署やカトリック芦屋教会のあたりにある設定。あのあたりも山手の芦屋とは違ったいいところです。

なぜ芦屋なのかと思ったら原作者の椹野道流が芦屋在住の法医学者でした。

www.bs-j.co.jp