ドラマ・クロカイブ

AllAboutドラマガイドが書ききれなかったことをつづります。

『イニシエーション・ラブ』の出落ちと『女マネージャー金子かおる』

映画『カメラを止めるな!』を公開中に見て、そういえば松田翔太前田敦子主演『イニシエーション・ラブ』の映画版、見ていないけどおもしろかったのか?と思い出しました。
イニシエーション・ラブ』は表面的には80年代を舞台にしたラブストーリーですが、キャッチコピーは「最後の5分全てが覆る、あなたは必ず2回見る」でトリックがあることをにおわせています。『カメ止め』がテレビ放送されたところで『イニシエーション・ラブ』見てみました。

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ひとことで言うと、中盤に「それ」が起きると出落ちレベルですぐにネタがわかりました。わかりすぎて、もう一段なにか仕掛けがあるのかと疑うレベル。映画、ドラマ的オヤクソクとしては、スタート時点に主人公がもっと太っていれば成立していたかもしれません。
しかも最後の5分間はネタをダイジェストで解説してくれています。恋愛ドラマとしてもそう面白くはないので「2回見る」必要は感じません。これならラストの衝撃はよりありそうな原作小説を読んだほうがよさそうですが、原作は原作で「恋愛ものとしては映画の方がいい」という意見もあります。

イニシエーション・ラブ』を見たおかげで『カメ止め』のよさにも気がつきました。ネタがわかってからも繰り返し見ていられます。

とはいえ「意外だった」という人も多いようです。ダマされる自信?がある人にはおすすめしときましょう。

さて、ドラマではこういう構成で引っ掛けるタイプの作品はほとんどないのですが、傑作として知られているのがフジテレビの2時間ドラマ枠の金曜エンタテイメントで2002年放送、久本雅美主演の『女マネージャー金子かおる 哀しみの事件簿1』。
普通の2時間サスペンスかと油断して見ていると最後に腰を抜かします。脚本は『TRICK』などの蒔田光治。BSフジでたまに再放送されます。最近では2018年8月にありました。