ドラマ・クロカイブ

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紅白歌合戦の審査:ジャニーズファンは締め切りギリギリに投票しろ

2016年の紅白歌合戦、いろいろ話題になっていますが、放送の最後で炸裂したサプライズが紅組優勝。途中経過で白組圧勝かと思ったら、紅組司会の有村架純も驚くまさかの逆転。


玉入れにバードウォッチング

理由は審査方法の変更。昔はゲスト審査員のみの投票でした。70年代に選ばれた視聴者が、80年代からは会場審査で多数派の方にポイントが加わる方式に。ポイントの数え方としては今回復活した玉入れ方式、会場審査集計はバードウォッチング方式が代表的。

その後、一般審査がケータイとかデジタルテレビを使ったものが加わりましたが、メインの審査員の一票に対して一般審査はみんなまとめて一票とか二票とか入れる方式。
今のようにお茶の間や会場の一般審査員の票もゲスト審査員と同じ一人一票になったのは2005年から。これが2015年まで続いて、それが2016年また戻って多くの人がびっくりしたと。

 


審査方法により勝敗は変わってくる

審査方法の変更は紅白の勝負にどのような影響を及ぼしたか?白組の勝ち越し数という形でグラフにしてみました。

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大きなトレンドとして50〜60年代は互角、70〜80年代は紅組やや優勢、90年代に白組が戻しています。そして2005年からは白組圧勝。一般審査員も一人一票になった2005〜2015年は白組の9勝2敗です。

なぜ一般参加比率を上げると白組の圧勝になるのか?これは主に熱心なジャニーズファンの力。組織票として白組を押し上げています。応援の成果か、紅白でのジャニーズ枠はTOKIO初出演の1994年からながらくSMAPと2枠でしたが、2009年に嵐とNYCboysが加わり4枠。その後、順調に増えて2015年に7枠と最大になっています。

今回の審査は「民意を反映していない」という意見がありますが、2005〜2015年の状況は、選挙にたとえると投票率が落ちると固定票が多い根強い支持者のいる政党が浮上するのに似ています。
ジャニーズファンが白組を応援するのは当然です。しかしそれ以外の人にとって白組圧勝というのは見た印象と合っているでしょうか。


紅組に勝たせたかった?

テレビバラエティとしては勝ったり負けたり、拮抗していた方がおもしろい。そんな判断が番組制作側にあったんだと思います。最後になって審査方法変更を明かしたのはバラエティ色の強いクイズでの「最終問題はチャンス問題、10000点です」でいままでの得点はなんだったんだ的味わいもありました。

途中経過の発表回数もいつもより多かったような印象があります。白組優位を見せつけて、ゲスト&ふるさと審査員たちがバランスをとるように紅組に投票させる意図があったんじゃないか?と邪推してます。


だからジャニーズファンのみなさんへのアドバイス、次回はお茶の間投票を締め切り時間ギリギリまで待った方がいい。ただ、来年は来年でまたなにか変えてくるかもしれませんが。