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ドラマ・クロカイブ

AllAboutドラマガイドが書ききれなかったことをつづります。

朝ドラのNHK大阪制作の始まりは東京五輪から

NHK東京とNHK大阪

朝ドラを制作するのはNHK東京とNHK大阪。基本は上半期が東京、下半期が大阪。放送期間一年時代は基本・東京制作で、最初に大阪制作になったのは64年の『うず潮』。理由は東京オリンピックの年で、NHK東京に余力がなかったため。

その後、大阪側からまたつくりたいとの熱望があり放送期間が半年になったのを機にレギュラー化。しかし76年『火の国に』、78年『わたしは海』が盛り上がらず、毎年NHK大阪に制作する力があるのか?ということになり、81年下期『本日も晴天なり』は東京制作、83年『おしん』は東京制作の一年放送。その後は、東京・大阪交代制が続いています。上半期東京、下半期大阪だと書きましたが、91年『君の名は』と95年『春よ、来い』の東京一年制作に挟まれた二年半は上半期大阪、下半期東京になっています。

また81年と83年、朝ドラをつくらなかったNHK大阪はその代わりに当時は水曜20時にあった時代劇枠を担当。81年は『レ・ミゼラブル』を翻案した『いのち燃ゆ』と桂枝雀主演の『なにわの源蔵事件帳』。83年は若き日の渡辺謙遠藤憲一笑福亭鶴瓶が出演した『壬生の恋歌』と主演が芦屋雁之助に変わった『新・なにわの源蔵事件帳』。

 

大阪制作は一段落ちた

東京制作と比べると大阪制作が一段落ちる印象が昔は確かにありました。視聴率で検証してみましょう。同じ年度における東京制作と大阪制作の差をグラフにしてみました(大阪制作がない年度は前年度の視聴率)。

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70〜80年代は大阪の方が低いことが多く、例外は77年の東京『いちばん星』(高瀬春奈体調不良で主演交代)と大阪『風見鶏』(舞台の神戸北野が大人気)、82年の『ハイカラさん』と『よーいドン』(前年休止で企画が練れた?)。87年『ノンちゃんの夢』と『はっさい先生』は0.1ポイント差なので誤差の範囲か。

 

盛り返してきたのは

90年代は大阪制作が盛り返しています。90年は東京が男性主人公の『凛々と』に対し大阪はダブルヒロインの『京、ふたり』。91年『君の名は』95年『春よ、来い』は東京一年制作で自爆。92年は東京『ひらり』はヒットしたものの大阪『おんなは度胸』がそれを上回り、93年も『かりん』に対し『ええにょぼ』の勝ち。東京制作が時代により変わろうとしていたのと伝統路線の狭間で迷走していたのに対し、大阪制作は徐々に新しくしていったのが功を奏したという印象です。

本格的に大阪制作がよくなったと思えるのは96年の『ふたりっ子』。00年代以降は東京と大阪の差は小さくなり、大阪がやや視聴率が低くても11年の『おひさま』vs.『カーネーション』のように「内容を攻めた結果」と納得できるものが多くなっています。

 

NHK名古屋にも

なお東京と大阪以外に、NHKでドラマを制作しているのは地域ドラマを除くと、NHK名古屋。2015年放送の放送開始90周年記念ドラマ『経世済民の男』は第一部『高橋是清』が東京、第二部『小林一三』が大阪、第三部 『鬼と呼ばれた男〜松永安左ェ門』が名古屋制作でした。

朝ドラでは『君の名は』の第四部「愛ふたたび・志摩編」にのみNHK名古屋が制作に関わっています。一度、NHK名古屋制作の朝ドラというのを見てみたいものです。