ドラマ・クロカイブ

AllAboutドラマガイドが書ききれなかったことをつづります。

クリスマスドラマは連ドラでは成立しない?

12月13日放送の『マツコの知らない世界』は「クリスマスソングの世界」。特にTBSドラマ『クリスマス・イブ』主題歌の「サイレント・イヴ」と『ホームワーク』主題歌の「クリスマスキャロルの頃には」を辛島美登里稲垣潤一も出演させて強くおしてました。

 

これを見ていると次週12月20日に最終回を迎える『逃げるは恥だが役に立つ』もクリスマスに決着をつけるパターンなのか?そんなドラマではないだろうに、と不安を感じました。
実際のクライマックスは商店街の青空市という小さなイベントで『逃げ恥』らしくて一安心。

 

クリスマスに向かっていくドラマでは『逃げ恥』最終回裏に放送されたスペシャル『わたしに運命の恋なんてありえないと思ってた』が予想外におもしろかった。
白野莉子(多部未華子)がIT社長の黒川(高橋一生)に恋愛指南するが、だんだん自分が社長のことが好きになっていく。ヒロインはシロノさんかと思ったら、シラノさんでシラノ・ド・ベルジュラックがやりたかったんですね。制作は関西テレビにROBOT。演出は『SP 警視庁警備部警護課第四係』の波多野貴文

視聴率はさっぱりだったようですが、よくいえば演技派、悪くいうと地味なメインの二人に『逃げ恥』最終回の裏では仕方ない。「スタージュエリー」がロケ地にもなるなど全面協力で、スポンサーありきの企画だったんでしょうかね。


クリスマスとドラマについては山下達郎の「クリスマス・イブ」発売30周年の2013年に書いたことがあります。

allabout.co.jp

クリスマスドラマの先駆けはトレンディドラマの『君が嘘をついた』。主題歌もクリスマスだった『クリスマス・イブ』と『ホームワーク』でピークに。

しかしマライア・キャリーの「恋人たちのクリスマス」が主題歌だった『29歳のクリスマス』では山口智子演じるヒロインは恋愛は成就しなくても「今、ここにいる自分が好き」と思える境地にいたり、クリスマス=恋愛ドラマはここで終わったんだとまとめています。

 

これを書いて以降を考えると2015年10~12月放送の月9『5→9~私に恋したお坊さん~』が主題歌はback number「クリスマスソング」で久々にクリスマスに向かっていく連ドラでした。ただしback numberの歌はよく聞くとそうだけど聞き流すとクリスマスぽくない感じ。ドラマ最終回もクリスマスより石原さとみ演じるヒロインが結婚するか、それともニューヨークにいくのか、という決断の方がメイン。全体的な印象としてクリスマスドラマという感じはしません。

 

やはり単発ならともかく、もはや連ドラではクリスマスドラマは成立しないのでしょうか。