ドラマ・クロカイブ

AllAboutドラマガイドが書ききれなかったことをつづります。

連続テレビ小説の歴史

朝ドラの歴史:まとめ

「大切なことはみんな朝ドラが教えてくれた」という本があります。著者は朝ドラの戦略を聞くべくNHKを取材するが、朝ドラ専門の部署がないことにビックリします(この間まではドラマ番組部はあったけど、2019年6月の組織改編でそれもなくなった)。 [http:// …

朝ドラ2010〜:V字回復した理由は開始時間変更だけじゃない

四半世紀近く視聴率の長期低落が続き、2008年10月に「朝ドラのあり方を見直す」と発表があり、2010年1月にその結果が発表されました。「NHK総合本放送開始時間を8時15分から8時に繰り上げる」と。「主婦が家事をしている時間帯など、いくつかのデータを基に…

朝ドラ2006〜2009:長期低落傾向脱出へ種まき

2006年はNHK放送開始70周年だからか長期低落を続ける朝ドラをなんとかしようということなのか例年とちょっと違う。東京制作の上期『純情きらり』と大阪制作の下期『芋たこなんきん』を二作同時発表。 どちらもひさびさに主演オーディションでない起用で、放…

朝ドラ2001〜2005:パターンを自覚してそれを極める

21世紀に入っての第一作は『ちゅらさん』。大人気で続編が三作もつくられましたが後の作品へ与えた影響も大きい。 まずは家族観。離婚の『ふたりっ子』、シングルマザーの『わたしの青空』、アラフィフに至る最終回まで独身の『オードリー』と新しい家族の形…

朝ドラ1996〜2000:現代的要素を取り入れて方向転換完了

『青春家族』で現代路線の方向性が出ながら、なかなか変われなかった朝ドラ。ようやく方向転換できたのは1996年『ひまわり』『ふたりっ子』の連続ヒットから。 要因は脚本家の若返り。これまではベテランから中堅どころが担当していました。しかし上期『ひま…

朝ドラ1989〜1995:変わる方向性は出ているがなかなか変われない

988年の『ノンちゃんの夢』『純ちゃんの応援歌』で時代設定を新しくしてきましたが、ストーリー展開としては昔ながら。 現代的になったのは翌1989年、平成第一作の『青春家族』から。キャリアウーマンで不倫を疑われたりする母(いしだあゆみ)と結婚式を当日…

朝ドラ1984〜1988:好調は持続しているが変わらなくてはいけない

『おしん』でヒロイン一代記パターンが一つの頂点を極めてしまったので、変わらなくてはいけない。 そこで翌84年度は上期『ロマンス』下期『心はいつもラムネ色』、ともに男性主人公。朝ドラで男性主人公は視聴者が共感しにくく難しいのですが、『おしん』の…

朝ドラ1983:時代が最高視聴率を生んだのか

朝ドラのみならず連続ドラマ平均視聴率で歴代最高の『おしん』。 半年放送になってから明るい路線が続きましたが、その中で『おしん』のシリアスさは異色です。 雰囲気としては『繭子ひとり』『藍より青く』『北の家族』あたりに似ていて、一年放送時代の先…

朝ドラ1975〜1982:実在のモデルが多いのが現代に通じる

放送期間が半年になり4〜9月の上半期がNHK東京、10〜3月の下半期がNHK大阪という現在まで続くかたちに。 半年化初年度の『水色の時』『おはようさん』は現代もの。 つづく『雲のじゅうたん』は大正時代スタートの本格的一代記パターン。明るく前向きキャラも…

朝ドラ1968〜1974:一つの頂点だがあまり残ってないのがおしい

1968年にNHKの受信契約がラジオ契約を廃してカラー契約を新設。これに同期して朝ドラも『あしたこそ』から放送が白黒からカラーに。カラー放送は1960年に始まっていますが、このころからカラー番組が増えて普及を後押し。時代設定として戦中から戦後の困難を…

朝ドラ1961〜1967:パターンを模索した白黒時代

朝ドラの源流といわれているのは三つあります。 『バス通り裏』(1958〜1963)。『7時のニュース』の後の平日19:15から15分の帯ドラマで高校教師の家と隣の美容室を主な舞台にしたホームドラマです。 テレビ時代より前には主流だったラジオで放送されていた連…

朝ドラ:連続テレビ小説の歴史

ブログの取っ掛かりとして連続テレビ小説、略称:朝ドラの歴史について書いてみましょう。50年以上続き『べっぴんさん』が95作目。100作目も順調にいけば2019年春と射程距離に入ってきました。 しかし「連続テレビ小説の歴史」となると多くは作品リストをあ…